ヨガとピラティス、どちらがいいの?
ヨガとピラティスはどちらも美容と健康目的の女性に人気のあるエクササイズですね。
趣味として何年も続けて美ボディを維持している人も増えています。
一方で、興味はあるけど違いや適性がわからず、レッスンについていけるか不安で体験レッスンまで踏み込めない人も多いのが現実。
本記事ではヨガとピラティスの違いや適性についてわかりやすく解説。
ダイエット効果の疑問も解決して、美ボディへの一歩を踏み出しましょう!
ヨガとピラティスの4つの違い
ヨガとピラティス、どちらもマットの上で体を伸ばしたり、手足を持ち上ているだけ…に見えますよね。
動きを見ただけでは違いはわかりにくいのですが、体の使い方や目的がまったく異なっています。
①起源の違い
ヨガとピラティスは起源から違います。
ヨガのほうが歴史は長く、ピラティスの創始者はヨガを学んでからピラティスを開発しています。
ヨガの起源
ヨガの創始者の名前ははっきりとはわかっていません。
紀元前2500年頃(約5000年前)のインダス文明の遺跡に、あぐらをかいたヨガのポーズの人物像が発見され、その人物がヨガを行っていた最古の人物であると推測されています。
約5000年前には生まれていたなんて、ヨガの歴史は長い!
その後、インドの文法学者・パタンジャリが悟りの格言集「ヨーガ・スートラ」を著し、人生をヨガの普及に捧げたといわれています。
著書はヨガの重要文献として、現在も頻繁に引用されています。
ピラティスの起源
ピラティスの創始者は、ジョセフピラティスです。
1883年にドイツで生まれたジョセフは体が弱かったため、丈夫な体を目指してヨガを含む数種類のエクササイズを習得して育ちました。
ジョセフは第一次世界大戦時にイギリスの強制収容所に収容されますが、収容中から20年以上にわたって独自で実践しながらピラティスを研究し、鍛え上げて強靭な肉体を手に入れています。
②目的の違い
ヨガとピラティスはそれぞれの特徴が強く、別の目的をもっています。
ヨガの目的
ヨガはインドで修行として行われてきたエクササイズであり、精神的安定を主な目的としています。
ピラティスの目的
ピラティスは軍人のリハビリテーションとして開発されたエクササイズであり、身体能力向上を主な目的としています。
③やり方の違い
ヨガは時間をかけたストレッチ、ピラティスは強度の低い筋トレに見えますよね。
違いは体位や姿勢保持時間にあります。
それぞれ骨盤をターゲットとしたメニューを次にご紹介しますが、やり方の違いがわかりますよ。
ヨガの基本のポーズ
ヨガといえば手足を長く伸ばして静止するポーズの美しさが素敵!
伸ばして静止する時間を長くとることで、柔軟性や姿勢を維持する筋肉を向上させていきます。
骨盤周辺の血流を促すヨガの初心者向けメニューをご紹介します。
- マットに膝立ちになり、片足を真横に伸ばします。
- 腰の真下に膝を置く。
- 伸ばした足と反対の片手を上げ、背筋を長く伸ばします。
- 上半身を横に倒します。
- まっすぐ真横に倒して、前かがみにならないよう注意!
- 脇腹に集中!
- 反対側も同様に行います。
体を起こした姿勢でのポーズが多いのがヨガの特徴です。
ピラティス基本のメニュー
ピラティスといえば「腹筋トレーニング」のイメージ!
動きはゆっくりですが、静止時間はとらずに動き続けることで筋力を増強していきます。
骨盤周りをほぐしてヒップアップに効果的なピラティスの初心者向けメニューをご紹介します。
- 体の前面を意識し、恥骨をマットに近づけ、おへそがマットから浮くように前に転がします。
- おへそをマットに近づけ、恥骨が浮くように腰を沈めます。
- おへそと恥骨で数字の「1」を書くイメージで骨盤を前後に動かしていきます。
- いったん動きを止め、お尻から背骨を1つずつマットからはがすように背中を持ち上げます。
- 背中は一直線をキープ。腰が反りすぎたり、お尻が下がりすぎないように注意!
- 肩甲骨から下がすべて持ちあがったら、胸から背骨を1つずつマットに貼り付けるように下ろしていきます。
- お尻の下を手で支えて片足を90度持ち上げます。
- 足を上げるとお尻が下がりやすいです。背中がブレないように一直線をキープ。
- 両足を抱えてお尻の緊張を緩めます。
マットで横になった姿勢で行うメニューが多いのがピラティスの特徴です。
ピラティスにはヨガのようなポーズはなく、基本的に初心者のクラスでは立ち姿勢のメニューは行いません。
④メリット・デメリットの違い
メリットは共通する部分も多いですが、デメリットについては適性が分かれてきます。
ヨガのメリット・デメリット
精神的安定を主な目的としたヨガのメリットは次のとおりです。
- 精神的ストレスからの解放
- 自律神経を整える
- 心と体のコントロールができるようになる
ヨガのデメリットとしては、運動強度は低くてもその人のコンディションによってはできないポーズや受講できないクラスがあります。
上を向いて長時間静止したり、片手で全身の体重を支えたり、上級者になると逆立ちのポーズがあるため、頸椎や手首を痛めた経験がある人には適していません。
ホットヨガは効果を体感しやすいので人気ですが、熱中症になりやすい人、40代以降にホルモンバランスの崩れによりほてりなどの症状が出ている人は避けたほうがいいでしょう。
ピラティスのメリット・デメリット
身体能力向上を主な目的としたピラティスのメリットは次のとおりです。
- 体幹を鍛えて強い体をつくる
- 体のバランス感覚が向上し、コントロールできるようになる
- 姿勢の改善
ピラティスのデメリットとしては、筋力トレーニングと同様に同じ動作を繰り返し行うメニューもあるため、筋トレが嫌いな人は苦痛に感じるでしょう。
受講生やインストラクターに男性が多いのもピラティスの特徴ですが、男性に体を見られたり、同じクラスで一緒にトレーニングをすることに抵抗がある女性も多いようです。
ヨガとピラティスの共通のメリットはある?
上述のメリットに加えてヨガとピラティスに共通するメリットをご紹介します。
ウェアとマットは共用でOK
ヨガはファッション性の高いもウェアも充実していますが、ピラティス専用のウェアはありません。
どちらも動きやすい服装であれば問題ありません。
マットもヨガ・ピラティス共用で使えます。
どちらも運動初心者に向いています
ヨガとピラティスの運動強度は低く、一般的な初心者クラスであれば大量に汗をかいたり、激しく息切れしたりすることはありません。
運動経験がない、運動神経が悪いなどの条件も関係なく、練習すれば動きやすいキレイな体になります。
年齢制限もないので何歳からでも始められ、長く続けられるのも魅力。
ヨガとピラティスどっちが痩せるの?
ヨガとピラティスはどちらもすぐに痩せる効果はありません。
ヨガは種類によって運動強度は異なりますが、平均的な運動強度から消費カロリーを計算すると次のようになります。
消費カロリー:約157キロカロリー
食品換算量:ご飯1膳軽盛り程度
※消費カロリーには個人差があります。
消費カロリーは少ないのになぜヨガやピラティスを継続している人が痩せているのでしょうか?
運動強度は低くても定期的に運動を続けていれば体は絞られてきますが、それだけではありません。
ヨガやピラティス特有の痩せる要素としては、
- 健康への意識や美意識が高まる
- 精神の安定によりストレスからくる無駄な間食や暴飲暴食をしなくなる
- キレイに引き締まったインストラクターへの憧れが刺激となる
などがあげられます。
ヨガとピラティス、私に向いているのはどっち?
違いもあり、共通点もあるヨガとピラティス。
自分にはどっちが向いているのか?次の項目をチェックしてみてくださいね。
ヨガに向いている人
ヨガに向いているのは、精神をベースとして物事を考え、人間の心理に興味がある人。
次のような人にはヨガがオススメ!
- 人間関係で精神的ストレスを感じやすい
- 不眠や落ち込みやすいなどの症状がある
- ガツガツした筋トレは嫌い
- 穏やかな気持ちで体を動かしたい
- 見た目から入るのでかわいいウェアも揃えたい
ピラティスに向いている人
ピラティスに向いているのは、肉体改造や人体解剖学に興味がある人。
次のような人にはピラティスがオススメ!
- かなり体が硬く、ヨガで挫折した
- 過去の怪我による運動制限がある
- 筋トレでつくったバキバキの腹筋に憧れる
- 心との対話より体を動かしたい
- ダンスやマラソンなどほかのスポーツもやっている
ヨガとピラティスの項目で、どれか1つは思い当たる条件があるのでは?
オンラインレッスンで適性を見極めよう!
ヨガやピラティスなどの体を動かすエクササイズは、実際にやってみるのがいちばん!
現在は手軽に受講できるオンライン無料レッスンが提供されています。
オンラインならスタジオに参加する緊張感もなく、ほかの生徒と比べて自信をなくしてしまうこともありません。
インストラクターとの相性も大事なので、何人か試してみるといいでしょう。
運動が苦手でも、「どちらが気持ちよく動けたか」は体感できるはず。
オンラインレッスン全盛期の今が新しいことにチャレンジする絶好のチャンスです!