ピラティスとは
ピラティスは、ドイツ生まれのジョセフピラティス氏により、リハビリテーション目的のために開発されました。
幼少時に病弱であったジョセフ氏は、さまざまなエクササイズを習得しながらピラティスを研究・実践し、結果的に強靭な肉体を手に入れています。
体力のない人、筋力が弱い人でも始められるため、現在では女性に人気のエクササイズの1つになっています。
ピラティスをやると痩せる?
ピラティスはダイエットに速攻性のあるエクササイズではありません。
運動強度は低く、時速4キロのゆっくりペースのウォーキングと同程度。
過度に心拍数が上がったり、大量の汗をかくことはありません。
運動強度から消費カロリーを計算すると次のようになります。
消費カロリー:約157キロカロリー
食品換算量:ご飯1膳軽盛り程度
※消費カロリーには個人差があります。
スタジオレッスンの1時間でカロリーを消費して痩せるのではありません。
レッスンで身に付いた体の使い方を日常生活で実践することによって、消費カロリーを増やしていくのです。
時間をかけて痩せやすい体を作っていくエクササイズです。
また、ピラティスをやっているからとおやつのスィーツを食べ続けたり、家でゴロゴロしていては痩せませんよ!
間食を減らす食事制限やウォーキングなどの有酸素運動を並行して取り入れるとダイエット効果が得られやすくなります。
ピラティスで痩せるための頻度は?
初心者がピラティスを始める場合、最初は週1回のスタジオレッスンから始めます。
フォームを覚えて自分で練習できるようになったら、週3回~4回程度を目標に増やしていくといいでしょう。
ピラティスは筋トレのようにガツガツと回数やセット数を増やしていくトレーニングではありません。
動きの見た目だけを真似て行うと、普段使っている表面の筋肉が先に動員されてしまい、インナーマッスルに効いてきません。
ターゲットとなるインナーマッスルへの意識と、正しいフォームや呼吸が重要!
ピラティスでダイエット効果があらわれるまでの期間は?
ピラティスの効果があらわれるまでの期間は、一般的な筋トレやジョギングなどのほかのトレーニングと同様です。
まず3か月は続けてみてください。
個人差はありますが、3か月経過するとピラティスをやらないと体が重いような感覚になります。
半年続ければ周りの人から「スッキリしたね。痩せた?」と言われたり。
1年も経過すると、初対面の人から「何か運動しているんですか?」と聞かれるようになります。
さらに継続していれば、中年期以降も加齢による体型の崩れが起こりにくくなります。
ピラティスで痩せる理由5つ
リハビリ目的で開発された運動強度の低いピラティスで痩せるのはどうしてなのか?
痩せるだけではなく、美しいボディラインを作れる理由を5つ紹介します。
①代謝が上がる
ピラティスでは日常生活であまり使われていないインナーマッスルを使うので、徐々に筋肉量が増えていきます。
呼吸のタイミングも動作と一致させて習得。
深い呼吸は交感神経と副交感神経を交互に刺激して全身の血行と代謝を高めます。
筋肉量増加と呼吸の意識により基礎代謝が向上し、痩せやすい体になっていくのです。
②脂肪分解を促進
ピラティスでは体の深部の筋肉、とくに腹筋を酷使。
お腹の深部の筋肉が使用されると、周辺の温度が上がり内臓脂肪が分解されやすい状況を作りだします。
この脂肪が分解されやすい状態で動き続けることによって脂肪が燃焼されていくのです。
多くの女性の悩みである「ポッコリお腹」の予防・改善にも効果的!
③活動量が増加する
ピラティスには伸ばす、ねじる、広げるなどのストレッチの要素も含まれています。
続けていくと狭かった関節の可動域が広くなっていきます。
関節の可動域が広がると次のように生活が変化。
- 体を動かすのがラクになる。
- 立ち上がったり、立ち続けるのが苦じゃなくなる。
- 家事がはかどって自分の時間が増える。
- 仕事がやりやすくなり、業務の幅が広がる。
- 100パーセント車移動だった人もたまには歩きたくなる。
体が軽くなると自然と体を動かしたくなってくるもの。
1日でより多くの作業をこなせるようになると、活動量は当然上がっていきます。
活動量が増加すると、エネルギーとして脂肪が燃焼されやすくなり、脂肪量が減少して痩せていくのです。
④体のゆがみを直す
ピラティスは股関節、骨盤、肩甲骨などゆがみや凝りが起こりやすい部位を意識して動くエクササイズ。
自分では気がつかなかった体の左右差や傾きが、インストラクターの指導により発見できる。
偏った体の使い方や負荷のかけ方が改善され、体のゆがみが矯正されていきます。
ゆがみのないスタイルのいい人に近づきます。
凝りについてはマッサージのような速攻性はありませんが、ゆがみの矯正により肩こり・腰痛の緩和も期待できます。
⑤姿勢がキレイになる
ピラティスで体幹の筋肉を鍛えると長時間姿勢を維持できる「筋持久力」が向上します。
立っても歩いても走っても体幹がブレない、スッと美しい後ろ姿。
揺れる電車内でつり革なしで立っていられるバランス感覚。
何をしても美しいキレイなボディラインが維持できますよ。
ピラティスとヨガの違いは?
上述したとおり、ピラティスはダイエットに速攻性はありませんが、ヨガも同様です。
違いとしては、ピラティスはヨガのような派手な決めポーズはありません。
代わりに静止する時間が少ないので絶えず動き続けることになり、上級者レベルになると連続して次々にメニューを実践するやり方も!
同じ動作を反復して行うので、ピラティスはヨガよりも「筋トレ」の要素が強いです。
筋トレといってもリハビリとして開発されているエクササイズ。
関節や肢体に負荷をかけずに行えるようになっており、じわじわと体を温めながら筋肉量を着実に増やしていく地道なトレーニングです。
以下の条件に当てはまる人はピラティスに向いているかもしれません。
- 体が硬い
- ヨガで挫折した
- 筋トレが好き
- 瞑想より動き続けたい
- ダンスやランニングをやっている
違いを体感するには一度体験レッスンを受講されることをオススメします!
ピラティスの代表的なメニュー(ロールアップ)を紹介
筋トレの要素が強いピラティスですが、筋トレとの違いは何なのか?
ピラティスと筋トレの違いがわかりやすい代表的なメニューを1つ紹介します。
- マットに仰向けになり両手両足を伸ばす。
- あごを引いて両手を持ち上げながら上体をゆっくり起こす。
- 起き上がったらまたゆっくりと上体をマットに下ろしていく。
- 頭がマットについたら、両手は耳の横まで下ろす。
筋トレの腹筋運動であるシットアップなら何回もできるのに、ロールアップは上がらない!という人も。
ただの腹筋運動に見えますが、以下の点で筋トレとは違う部位を意識して行います。
- 背骨を1つずつ動かす。
- 上体を起こすときは背骨を1つずつマットからはがすようにする。
- 上体を下ろすときは背骨を1つずつマットへ貼りつけるようにする。
- 反動をつけずにゆっくりと動く。
- 両足はぴったりと閉じて広げない。
- 骨盤、かかとはマットに固定で浮かないようにする。
ピラティスって動作の指示が複雑!
上記の細かい部位への意識でお腹の深部、下腹部、内ももの筋肉をしっかり使えるのです。
ピラティスを取り入れて効率的にダイエットしよう!
ピラティスはほかのトレーニングでは鍛えるのが難しいインナーマッスルを鍛えます。
インナーマッスルを使うことによって痩せやすい体をつくっていきます。
ピラティスを取り入れて効率的に痩せるためのポイントを復習しておきましょう!
- 食事制限や有酸素運動も取り入れる。
- 頻度は週3~4回を目標にする。
- 効果を体感するには最低3か月は継続する。
ダイエットにピラティスを取り入れて、単なる体重減少だけではない、美しく引き締まったボディラインを手に入れませんか?