食後のウォーキングはダイエットに最適
ダイエットや体質改善の際に、気軽に始めることができるウォーキング。ウォーキングをするなら食後が最適。しかも太りにくい体づくりにもなる!
- 食後といってもどのタイミング?
- 食前のウォーキングじゃだめなの?
- 食後のウォーキングをより効果的にする方法は?
- どうしてもできなかった時はどうすればいい?
本記事ではそんな疑問にお答えしていきます。
食べても太りにくい体のしくみ
食事をした後、わたしたちの体の中では次のようなことが起こっています。
- 食事をする
- 血糖値が高くなる
- インシュリンが分泌されて、食べ物から分解された糖が細胞にエネルギーとして運ばれる
- 細胞に糖が運ばれてもまだ糖が残っていると、インシュリンが残った糖を「脂肪細胞」に送り込む
- 脂肪が溜まっていく
ここで注目したいのが、「4.」の細胞に糖が運ばれてもまだ糖が残っていると、インシュリンが残った糖を「脂肪細胞」に送り込むというところ。
食後にエネルギーを消費する
食後にウォーキングをすると、エネルギーとして運ばれた糖が、脂肪に変わる前に消費できるため太りにくくなるということです。
食べた物から得たエネルギーをそのまま消費できるので、脂肪は体に溜まることができなくなります。
ウォーキングは食前ではダメなの?
今すでに体脂肪がついているものを減らすために、食事をする前(エネルギーを摂る前)にウォーキングをしたくなる人もいるでしょう。
食前の空腹時の状態でのウォーキングは、急激に血糖値を下げてしまいます。血糖値が下がるとめまいや貧血を起こしてしまう可能性があります。
さらに空腹時にウォーキングや運動をすることで、細胞が飢餓状態のようになっているので、食べた物の栄養を普段よりも多く取り入れようとします。体はこの飢餓状態を嫌うので、また同じようなことがないようにと脂肪として蓄えます。
つまり食前(特に空腹時)のウォーキング後に、すぐ食事をとるということは、逆に太りやすい体をつくってしまうのです。
上記を理由から食前のウォーキング、ウォーキング後すぐの食事は避けたほうがベストです。
食後のウォーキングで大切な3つのポイント
「糖を脂肪にしないためにも、食べたらすぐにウォーキングに行こう!」と意気込んで出かけるのはちょっと待って。より効果的にするためのポイントが3つあります。
ポイント①食後1時間以上
食後にウォーキングをするのであれば、最低でも1時間空けてからすること。
食べた物が胃の中にあるときは、血液も胃に集まっています。まだ消化がされていないために、血糖値もまだ上がっていない状態です。
食前のウォーキングのときと同様で、低血糖の状態で運動をすると体調不調を起こしたり、しまいにはスタイルアップに欠かせない筋肉量を減らしてしまうことにもなりかねません。
上記の理由から食後すぐに運動をするのはNGです。
また食後しばらくして血糖値が上昇しているときにウォーキングをしても、糖質が多くて、体脂肪が燃えにくい状態にあります。食後1時間以上経過すると、消化も進んで血糖値も安定しているので、ウォーキングをするには最適です。
ポイント②ウォーキングのタイミング
食後1時間以上たっていれば、基本的にどのタイミングでウォーキングしてもかまいません。
朝にウォーキングを取り入れることによって、体内時計がリセットされ、細胞が活発になるので、その日一日のエネルギー消費量を上げる効果があります。
朝食をあまり食べないという方は、バナナ1本でもいいので食べてから10〜15分程度のウォーキングに出かけてみてください。
寝る前の軽い運動はその日一日の疲れをリフレッシュさせ、質の良い睡眠をとることができるので、夕食後休んでから30分程ウォーキングしてお風呂に入って寝る。というパターンだと朝気持ちよく起床できます。
一番大事なのは気持ち的にも体的にも、心地よいと感じるタイミングでまずはウォーキングを行うことです。
ポイント③食後のウォーキングを更に効果的にする食事方法
前項でお伝えしたとおりに食後1時間以上あけて、自分の心地よい範囲でウォーキングをするのも、ダイエットには効果的です。さらに食事方法を変えるだけで、食後のウォーキングはより効果を発揮します。
食事の量
“食事は腹八分目”とも言いますが、食べた分だけエネルギーとして細胞に運ばれます。
お腹いっぱいになるくらい食べて、食後1時間以上休んで10分のウォーキングをしても、その際に使われなかったエネルギーは脂肪細胞へと蓄積されます。
そしてもちろん食べた分だけ、胃の中での消化の時間も長くなります。「まだもうちょっと食べれそう」ではなくて、「ちょっと物足りないかな」ぐらいにしておいたほうがベターです。
食事の質
ダイエットや体づくりにまず必要なのは、なんといっても食事の質です。食事の量同様、食事が毎回揚げ物であれば、胃の中での消化に時間がかかりますし、糖質と脂質のダブルのコンビですので、摂取したエネルギー量は高めです。
- 様々な種類の野菜を多くとる
- 良質な脂をとる(オリーブオイル・ココナッツオイル・亜麻仁オイルなど)
- ナッツ系をとる
- 炭水化物や肉料理は控えめに
- 砂糖を使ったスイーツなどのかわりにハチミツやデーツなどをとる
- のどが渇いたらお水(できれば白湯や常温水)を飲む
これらが太りにくい身体づくり、そして食後のウォーキング効果をさらに高める食事内容です。
食べすぎ・飲みすぎちゃったときは?
歓送迎会やお友達との飲み会で、楽しくて暴飲暴食してしまい、ウォーキングさえできなかったときでも、自己嫌悪に陥る必要はありません。
エネルギーとして運ばれた糖は、24時間以内に消費してしまえば、脂肪として蓄積されないので、食べすぎたときはこれを目安にウォーキングを行えばセーフ!
更に付け加えると、18時間のプチ断食をセットにすることでウォーキングの効果アップ。お酒を飲んだり、食べ過ぎたりした体は食物を消化・分解するのにかなりカラダに負担がかかっています。
体を休めるためにも食べ過ぎた次の日は、だいたいお昼や15時ごろまでは食事はしない。運動も激しいことはしないほうがいいので、疲れない程度に軽いウォーキングで充分です。
プチ断食中にウォーキングをする際の注意点
「食前や空腹時のウォーキングはおすすめしないんじゃなかった?」と聞きたくなる方もいるでしょう。
プチ断食ですごく空腹を感じる際はウォーキングはせずに、消化が早く、ビタミン・ミネラルを多く含むフルーツや生野菜で空腹を軽く満たしてから、ウォーキングにでかけましょう。
プチ断食最中に軽くウォーキングをして食事をとるという際は、ウォーキングから戻って1時間ほど休んでから、野菜やフルーツなどをとりましょう。それとたっぷり水分をとることも忘れずに!
食前の空腹感を感じていない状態でのウォーキングは、食後と同様で血糖値が安定している状態なので、エネルギーを消費します。
そのとき足りないエネルギーは、脂肪から使われるので脂肪燃焼に効果的です。
ですがウォーキング後のカラダは、エネルギー吸収が早いので食べる物には気をつけましょう。プロテインバーやドリンクなどは実は糖質が多いので、ダイエットには逆効果です。野菜・フルーツを意識して食べましょう。
食後のウォーキングで太りにくい体へ
むやみやたらに食べた後にウォーキングをしたところで、太りにくい体をつくることは難しく、逆に体調不良になってしまうことだってあります。
3つのポイントをおさらいしましょう。
- ウォーキングするなら食前より食後1時間以上たってから
- ウォーキングの時間帯や量は体や気持ちの具合をみながら
- 食事の量や質を意識する
これらを念頭に置いて、できる範囲からやってみることです。ダイエットや体質改善をする際にやりがちなのが、スタート時点から極端な食事制限やつらい運動をすることで、嫌になって途中で諦めてしまうこと。
食後に10分間のウォーキングから始める
これなら続けられるし、物足りなくなってきたらウォーキングする時間を増やしていく。食事の量や質を変えると、体にもうれしい変化が起こってくるので、余計に質のいいものを食べたくなってくるでしょう。
自分の体や気持ちの様々な変化を楽しみながら、食後のウォーキングを実践してみてください!